建設2024年問題に取り組む建設DX、求人内容への影響とは?
2024.07.04
- 人事採用担当者様向け情報
2019年4月に「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案」が施行されて5年、2024年4月から猶予期間のあった建設業界でも「時間外労働の上限規制」が始まりました。
この5年間、多くの企業が対応策に取り組んできたその結果が、現場に大きな差となって表れています。その筆頭が建設DX(デジタルトランスフォーメーション)の取り組みです。AIやIoTといったデジタル技術を活用し、さまざまな課題解決に取り組んでいった結果、建設業界の人材採用にどのような影響をもたらしているかレポートします。
低予算でも対応可能な労働時間削減システムの導入
AIやIoT化が広まっている背景に、比較的低予算で利用可能な可能な労働時間削減ツールの普及があります。
「現場プラス」「アンドパッド」などの施工管理アプリを積極的に導入し、遠隔管理に取り組むことで移動の時間削減や複数現場の管理などを目指すものです。
しかし、この取り組みに関しては実際の「時短」にはまだまだ世代交代を待つ必要があるという話も上がってきています。いわゆる「職人気質」な施工管理担当者・現場監督は遠隔管理に拒否反応を示すことも多く、なんとか事務所勤務の環境を整えても、実際に現場でトラブルの可能性があればすぐ現場に飛んで行ってしまう……という状況もあるようです。
「遠隔管理やIT機器、アプリ操作に拒否感を持たない世代への交代が自然に起るまで、ある程度時間をかけて待ちたいが、その後を任せられる後任が入って来ない」というお声もよく聞きます。そのため、新規受注を断って全体の仕事量を増やさないようにしているという企業も少なくありません。
導入後、一気にすべての工程を変更するのは難しいのが現状です。
参考:現場管理アプリ SPIDERPLUS(スパイダープラス)建築業・空調衛生設備業・電気工事業・プラント業向けアプリ
参考:株式会社THIRD 現場のノウハウで建築・不動産業界に変革を
建設・土木業系職種ではなく別職種のスタッフで負担軽減
「建設DXを進めていきたいのに、どうにも現場の拒否感が大きい」
「ウチは受け入れてくれるものの、実際の運用に小さなトラブルが多く、その対応で業務がむしろ停滞してしまって困っている」
こんな声をダイレクトに解決するのが、「建築土木業」ではなく「別職種の採用」で負担軽減ができないかという取り組みです。
本社・事務所にいてもできる業務を細かく切り出して、事務担当者が施工管理業務の一部引き受けている会社が増えてきています。
例えば「時短勤務」「週休3日」「転勤なし」といった条件で事務職を募集すると、パソコンスキルや電話応対に長けた優秀な人材が採用できます。
事務職経験者のなかにはその会社独自の業務管理システムを扱った経験のある方も多数あり、上記で紹介した施工管理アプリへの対応もスムーズです。現場の施工管理者に「秘書」をつけるようなイメージで配置すると、現場からの抵抗感もなく仕事の切り分けを進めることができます。
本当に年齢制限は必要か?
「できるだけ業務の切り分けはすすめるにしても、やはり技術者や設計担当者、現場での資格所有者は足りないし、そこを増やしていかないと新たな受注に対応できない」
そうお考えの企業さまが対応している対策は、採用対象年齢を上げることです。人手不足の状況が長く続くと「できるだけ長く働いてくれる人を採用したい」と、できるだけ若年層の応募を促す採用広報を意識してしまいがちです。しかし、若年層の採用難は建設業界に限りません。
確実に応募を促し、10年、5年でもここから確実に働いてくれる人を採用しようと、職種によって中途採用の年齢を60~65歳まで可とする企業が増えています。
「役職定年によって配属される仕事内容が変わった」
「職場に新しいシステムが強制的に導入され、とても居心地が悪くなってしまった」
このような人材なら、即戦力として活躍が期待できます。
「新しい人材像」に情報を届けるためのアピール方法が知りたい方は!
積極的にDX化が進む建設業界ですが、引き続き人材不足の状況は続く見込みです。
どんなにDX化が進んでも、それを扱う人材は必要不可欠。少子高齢化、生産年齢人口の減少は避けて通ることはできません。
仕事をどのように表現するか、多くの求職者が検索条件にどのような条件を入れるかを知ることで、これまでリーチできなかった「新しいDXに対応できる人材」には自社の情報を届けられる可能性が高まります。
どのように採用計画を立て、求人情報を作成していくかお悩みの採用担当者さま、ぜひ私どもリアルソリューションにお問合せ下さい!